高血圧の対策ナビ

安全な入浴法(その1)

 

 

■冬のお風呂は危険がいっぱい■

 

日常生活の中で、血圧の急激な変動がおこりやすいのが入浴時です。

 

お風呂の入り方を間違えると突然死につながることもあります。じっさい、入浴中の急死による死亡者の数は、年間で1万7000人にものぼります。

 

とくに入浴時の突然死が多いのは冬。なんと夏の約10倍です。

 

これは脱衣所と浴室の温度差、冷えた体とお湯の熱さによる温度差が体に負担をかけるため。

 

また血圧調整機能が低下している高血圧の人は、血圧が下降しつづけた結果、脳貧血の状態になり、意識障害を起こし溺死する危険もあります。

 

 

■安全に入浴するための基本■

 

・食後1時間は入浴しない

 

食後はリラックスしているので血圧は下がり気味。その状態で入浴すると、さらに血圧が下がり脳貧血の危険性もあります。

 

入浴前にお酒を飲んではいけません。また飲酒は脱水のリスクが高まり、血圧の急降下も招きます。

 

・浴室と脱衣所の温度差をなくしておく

 

脱衣所と浴室の温度差が激しいと、入浴前から血圧が上昇します。脱衣所も温めておきましょう。

 

入浴前に湯船のふたを開けておくと浴室全体が暖まります。脱衣所は小型の暖房器具で暖めておきましょう。

 

・湯は40度以下に

 

湯船に入る前に、かけ湯をして体をならします。

 

熱いお湯に入ると体は驚きます。驚がく反応で血圧が急上昇するため、体温にちかい40度までが理想的。

 

また入浴時間も10分程度にしておきましょう。長い時間、熱めのお湯につかると血圧が下がったり、血栓ができやすくなります。

 

・浴室内の動作はゆっくりと

 

急な動きをすると血圧が急激に低下し、立ちくらみや失神することも。体を洗う、立ち上がる、できるだけゆったりした動作を心がけます。

 

・できれば夕方に入浴するのが理想的

 

または就寝1〜2時間前に入浴しましょう。人間は体の中心部の温度が急激に下がるときに眠気を感じます。お風呂に入ると眠くなるのは、暖められた中心部の温度が下がるため。

 

夕方ならば家族も活動している時間なので、何か異変があっても気づきやすいメリットもあります。

 

・入浴の前後にはコップ1杯の水を飲む

 

入浴すれば汗をかきます。血液から水分が失われ、ドロドロになりやすく。入浴する前と後には水を飲みましょう。

 

・理想は半身浴

 

肩までお湯につかると心臓に水圧がかかります。半身浴がお勧めです。

 

>>>高齢者にも安全な入浴法

 

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